第3話「苦しい仕事」
公式サイトでネタバレを踏んでしまったので、
さくらちゃんが助からない事は知っていたのですが……
それでも苦しい、見ていても苦しい訳ですから。もし当事者の立場になってしまえば…… 想像しか出来ませんが、心が傷つき折れてしまってもおかしくはありません。
救難、救助といったようなレスキューチームは
「助けて当たり前」救助に成功する事が普通であるように思われる事が少なくないと思うんですよ。だから
「救助に失敗すれば叩かれる」助ける事が当たり前だから助けられなかった時の風当たりは強いんじゃないかと…… 別の今回の話で
さくらちゃんを助けられなかった事で、
一宏が叩かれた訳ではないんですけど、彼の心理の中に「絶対助ける、助けます」という言葉が生まれる下地というのが、救難隊は救助に成功するのが当たり前というような、世間一般の考えに近い物があったのかも知れないと感じたんですよ。
当たり前ですが、助かる人もいれば助からない人もいる。最初から例えば緊急医療に従事する事を目指している医師や消防の人のように最初から目指していたのであれば(消防の場合は救急とかレスキューとかまた細かいですけど)人の死が身近に在る事を知る機会も多いでしょうし、覚悟をするまでの猶予もあるんじゃないかと(ケースによると思いますけど)今回の
内田一宏三等空尉のケースは見学がそのまま出動になり、しかも本人の中では救助隊に回されたというような想いも残っている段階、実際にどのような仕事かもわからないうちに持ち前の正義感、イイ人の部分だけで動いた結果がこれだったのだろうと。
別に人の死に慣れろという訳ではありません、人の死に慣れて麻痺する事が一番怖い事だと思ってますし。けれども人の死を受け止める強さを身に付けなければ勤まらないことをこれからやっていかないといけない最初の試練は大きく高かったのですよね。更にそこから一度落ちてしまう
一宏…… 後は見ての通りです。
さて本編の他の部分も色々と見てみましょうか。
砂防ダムに着陸しての判断は、その前に現場が崖が近い狭い谷間である描写や(そもそも近くに砂防ダムがある時点で地形的な部分が推察される)お話上の部分でも一宏を乗せていかなければならない事とも含めた演出や脚本の流れが見える部分だった気がします。上手いですよ、そうなるだろうなという事を感じさせるものでしたから。
向かい風による燃料消費の問題もリアルです。どうにも一般的なアニメだと燃料補給や補修などの部分はおざなりになりがちで、どこまでも動き続けて都合の悪いときだけ(都合良くとも)強調されがちですが、今回の出動から重機ごと落ちていた人の救助(要救助者ですね、死亡確認は医師がするものですから勝手に死亡者扱いは出来ません)等で悪天候・状況でのホバリングや移動が響いてくる部分です。冷静に判断すれば全乗員の命を最優先すべきですから、最初の引き返す判断は適切なものなんです。この辺はシビアですね、本当に。海上自衛隊の護衛艦に着艦しての燃料補給は少しファンタジーでしょうか。ありえるケースですが、空自のパイロットがあの悪条件で見せた見事な操縦は、護衛艦の艦長が本郷三等空佐の事を知っていて僅かに語るあたりはアニメトしての伏線でもありました。
車のヘッドライトを誘導灯にしてというのは海外で実際にあったケースと記憶していますが、停電した街の描写に時間を割けなかった分少し弱かったかも知れません。かといって真っ暗にしたらテレビアニメの描写としては難しい点も出てきますでしょうし、その辺はバランスを取ってこんなところかと。……やはりキツイな今回の話は。どこかのバーで放心したみたいに居並ぶ隊員もそうですし、無題で彼氏に送られるメールとその内容とかも含めて息が詰まります。なので、CMに入ったときなんかは大きく息をしてしまうようなことばかりでございました(語りつくせません)
第4話「大切な人」
このアニメの素晴らしい所が世界の描き方にあると感じています。勿論、自衛隊機の3Dモデルやその動きもなんですが、空や海の表現が秀逸です。背景美術も含めた世界の色と造形が素晴らしいまでに作品世界をしっかりと支えていて、また見せてくれています。
休暇中も岡山に帰る事無く自部屋にこもっている
一宏。そうだよね、立ち直れているはずないよねまだ…… 今回も前回の鬱の空気が漂ったままなのか…… 彼女の
長谷川めぐみの来訪で今回の話は動き始めます。
一宏が根はイイ人、とっても優しくて魅力のある人間だからこそ痛々しさに拍車を掛けていますが、巧いぞ今回の脚本も演出も。本棚にあった一冊の本に気づいて手を伸ばそうとした
めぐみを見せ、でも
一宏の言葉でそこでは続かない。けど、その本が
一宏の卒業祝いに
めぐみがプレゼントした本であった事が後に分りますけど…… すまん、こういう話大好きというか弱いんだ。もう弱すぎるんで第四話は、もう何というか先週とは違った形で目を離せなかったです!!
めぐみは小松を、
一宏の暮らす、働く小松という街を知りたくて来たところあったと思うんですよ。だからベランダから見える風景から話を持っていこうとしてもあまり膨らまず、デート?も金沢に出てしまうと(石川県は金沢市出身の能登麻美子さんだからの微妙さもあったやも!? それから電話の内容を反芻した部分でちらりと見えた一宏の弱さと優しさもね、実はめぐみの弱さと強さも出してたと思うのですよ)
ビリヤード、ダーツまでは何となく分らないでなかったですが、その後の自分勝手な
めぐみを完全に無視したコース選択。更に仕事の電話に出ているめぐみを見ての行動は子供だよなぁまだまだという感じで
一宏の青さを見せていたと思います。公道で声を荒げてどなるなんてのは八つ当たりなんですが、未だに心のうちにある負の部分を吐き出しきれていない処理できなくて苦しんでいる事は分るけどね。だから強引に唇を奪ったりというまた青っちい部分が…… 今週も息苦しい感じでしたのでCMと同時に大きく息を吸って吐いて…… 深呼吸しないと見ていられないアニメというのも珍しいですよ。
ホテルはね、ホテルか。うん、大人だものだから
めぐみの抱けば元の
一宏に戻ってくれる云々の台詞も痛々しいまでに突き刺さった。ここで抱かれればではなくて、抱けばなのは
長谷川めぐみの母性、女神性を感じつつ。彼女の強さと思いの深さもね、感じたのよ(この辺りはもっと語りたいけど、暴走しそうなんで終了)ここでホテルに入らなかったのは一宏の心が壊れていない、完全に負けていない証だと思うんですよ。ただ男としてめぐみを頼れない、頼りない自分を見せたくないかのように足掻いているけど、もう倒れ掛かっているのは見て分る痛々しさが…… ツライ。
部屋に戻ってからの会話はここのところのアニメの中でも屈指のシーンだったと。いや、個人的に入ってきただけかもしれませんけど、この会話と流れは夢のようなファンタジー入ってはいますけど、素晴らしかった、心が震えた。自分が心が震えたという時は最高である、まさに絶賛している時に出てくる表現なんですが。うん、震えた、震えが来たよ心に。
正直、サン・テグジュペリだと墜落しない? とか不謹慎な事も頭の中で過ぎりましたがこの選択はそうであっても上手いよなぁ。文学少女が卒業する先輩に贈る魅力的なチョイスですよ。二人の出会いが屋上から飛ばした紙飛行機が当たってってのはファンタジーですけど、俺も屋上じゃないけど当てたことあるなぁ(何よそれ?詳細は内緒、紙飛行機の想い出は色々とあるし)ああなんだろうこの若い二人に心ときめくなぁ、夢があって夢を求めている光溢れる二人はまぶしかった。そして世界の描き方は色からして違いますからね、映像からしてお見事だ!!(撮影スタッフGJ!!)
とにかく見ましょうよ、見てください。あの鬱展開からこの流れで復活していく
一宏を見てよ、
めぐみちゃんを見てよ!! やっと溜まっていたものを吐き出し始めた
一宏に到る前に
めぐみが話した「ライ麦畑でつかまえて」のキャッチャーの話。
一宏を受け止めたかった
めぐみ。
めぐみも、
さくらちゃんの「命も、自分の夢も受け止めたかったけど零れていく現実に己を見失った
一宏。戦闘機のパイロットになれなかったことから受け止められなくなっていた事が
「大切な人」とともに受け止めよう、受け止められなかった現実も受け止めようとする…… あかん、キーボード打ってて涙が滲んできた。う、泣き虫ですんません。
はぁっ、やっと
一宏にこの間の地震の時に何かあった。それが人の命に関わるような事で
一宏がこうなってしまった原因になっている事を察しためぐみがね、ああこの二人にはこそは幸せになってほしいと願いましたよ。きっとあの東うるま島の救援募金をしているところに通りかかった時の一宏のことなんかも今更ながらに過ぎったんじゃないかと。自分の想像力のなさに謝りたかったんじゃないかと感じたし(救難隊に配属された
一宏の事を語っていたことからも、ファイターになれなかった事が主な事だと考えていたふしがありますよね。でも実際はもっと深い傷だった事に気が付いての…… 上手い、巧い、くぅっダメだ直撃した)
応援す、我応援す。
23歳と22歳の若い二人だもの、だから当たり前でございますとと言いつつ、ここでまた伏線があれこれと回収もされまして……
めぐみが編集者を目指しているけど今はまだ営業である事実。そして自分のミスで配本の手違いがあったこと……
一宏も視聴者も初めて知る
めぐみの夢もまだ叶っていない現実。このミスもおそらくは一宏の事が気になるあまりに集中力が欠けた為だったのかもしれません。留守電にあんなメッセージを入れられて心穏やかでいられる訳はないですものね。昨晩は
一宏の苦悩に
めぐみが気づいての流れでしたが、今朝は
めぐみの苦悩に
一宏が気付く流れ。巧い、巧いといわずしてなんとす!
飛行機の時間までの合間を縫って今度こそ二人の気持ちが繋がっての一時、デートです。ほら世界の描き方が色からして変わってますよ! 空気が変わり始めて本当に助かった(視聴者としては本当に助かったし)
「おえん」の伏線は
白拍子三等空曹がやってくれましたが(笑) 先ずは空港での別れのお話ね。
次はお盆ですから約3ヶ月ちょっと直接は会えないのですね、ああ遠距離恋愛の恋人達に幸あれ!! って携帯電話のプレゼントだったんですね、もうそうだよね何で持ってないのに関しては今回嫌うエピソードというか台詞ありましたけど、受け取れ、受け取るよなそりゃあ。これでこの二人はまた歩き始める事が出来るようになったって事ですよね。別々に歩む道もあれば、二人で歩む道もある……
さてG.W.明けでございます。少なくとも救難隊全員には知れ渡ってしまった
一宏が美人さんな彼女とデートしていた事実!? 岡山弁から一宏の出身地だし彼女は地元の娘ってことで…… などなど噂はかなり一人歩きしていそうですが。ここで
「おえん」だめとかいけないって意味を絡めてのエピソードに唸りました。水上清資さんGJ!! ってうわぁ書き足りない気もするけど、また見返そうと思うんで今回はここまで。
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