2006年09月23日

ウィッチブレイド -WITCHBLADE- 第24話「光」(最終回)

最初に申しますと、「ウィッチブレイド」は家族愛、特に母と娘、母親の愛(情)と娘の愛(情)をしっかりと描き続けた点において、大変に秀でた作品だったと思います。その点に関しては傑作と個人的には感じたしだいでございます

絆の深さにおいて、例え血が繋がっていなくとも、母親でなかった赤の他人であっても、母になれる娘になれる。何と言いますか、最初にきちんとその点を描くと言った監督以下スタッフの想いが全てではないにせよ作品から伝わってきた事は私にとって大変幸せなことでした。

現在アニメ公式ページで大橋誉志光監督からのコメントが掲載されているのですが、それを読んで親子とか愛とか、真っ向から取り組んでいた想いが伝わってきて。そう、アニメを見終えた時に感じたものがそこにも確かにあり、それこそがこの作品の宝であったと。

勿論、足りない部分も多々あったと思います。完璧ではありませんが、それだからこそ受け止める側の思いも善しに付け悪しきに付け広がっているんじゃないでしょうか?

では、本編、最終話「光」の感想を。
先週の時点で残った要素や伏線、そこからの展開を一話に詰め込めるはずが無いと感じており、覚悟していましたので。覚悟と言うのは一番描きたい、伝えたかったのもがあればそれで善しとしたいってとこでしょうか。

物語の当初からエクスコンがネオジーンの姉妹たちを襲っていた事は、元々彼女達が古水達興が新たに生まれる、今の自分を生まれ変わらせる為の完璧な母体とすべく生み出されていたことからも分るように「母親」たることが主目的であった事に繋がっていたんですね。てっきり最初はそのウィッチブレイドにも繋がる、戦闘力とか未知の力などに惹かれているのかとも思ったんですが、そうじゃなくて、人間の死体から生み出され、兵器として偽りの生を新たに授けられてしまった存在が、胎内へ母胎へ帰りたかったのか、母親から生み出されなかった生命が母親に生みなおして貰いたかったとか、とにかく母を求めての狂った快楽にも繋がるような異常な行動をしていたって事だったんでしょうか。

まりあも結局は母親、ママが欲しかっただけの子供でありましたし。
確かにまりあを始めとする第2世代のネオ・ジーンの描写は足りなかったので、脳内で補完するしかないのは勿体無くはありますねぇ。

家族って事ではあおいがまりあを崇拝するのは姉妹として家族として、また保護者として慕っていたと言うか、従いつつもまりあを支え守ろうとした姿はある意味で幼いながらも母性の表れだったように感じました。あさぎは指を咥えている部分に幼児性を見せている分、その言葉はまりあやあおいよりも大人ではあったようです。でも、彼女達は梨穂子よりも年下の幼児が本来の姿であり、如何に優秀な遺伝子を持っていたとしても人間が持つ根源的な母性を求める部分を消すことは出来なかった、と。

斗沢ちゃんがヘリの中で東京タワーに集まった者を射し、人間だと強調していましたが姿はどうあれ人間である部分を消し去る事が出来なかった意味でも人間だったのでしょう。

あおいがまりあを傷付けたウィッチブレイドに対して、怒りに身を任すように向かって行き倒れたのも幼き家族としては分りえる姿。あさぎが余計な事を言ったのもやはり幼い心の表れであり、癇癪とも取れる形でまりあがあさぎを殺したのも、子供の持つ無邪気な邪悪性と……

女性は誰でも広義の意味で母になれる事を身を持って示した雅音ですが、このあたりを語りだすと長いので今回はちょっと省略(体調不良のためもありますが)

この先にあるのは今度は男の物語。実はまともな父親像や、父親が出てこなかった本作において、残された男たちは家族を大切なものを守りつつ、また生きていき、働いて。そんな未来が待っているはずなんですけどね。

斗沢が、写している筈なんですよ。
あの始まりの崩壊の光を写した男が、今度は終わりだけど始まりの終焉の光を。
そこを見せなかったのは難しいって事あるんでしょうが、尺が足りなかったんじゃないかと。だってこのスタッフならそこも描けるんじゃないかと信じて良いと思うんです。

妹がその辺りのことや、梨穂子の描いたママと一緒に暮らす家夢の家が結局出来なかったのが残念であるみたいに感じていたんですけど。で、奈月ビルの皆さんも含めて家族に云々。

立ち退きで取り壊しが決まっている訳なんですけど、住人はどうなるんでしょうか?
鷹山は全力で父親としては未熟でありましょうが、雅音が母親として立派に娘を育てる事が出来るようになったように、また彼も間違いなく父親になれるでしょうし、弛まぬ努力を生真面目にするあまり上手く行かないことも…… でもりこがしっかりしてるからきっと大丈夫。

現実的な話をすれば導示重工はもうお終いでしょう。でもエクスコン回収班だった三人や、ラボのみんなは鷹山を慕って集いそうですし。えっと瀬川はああいった男なので上手くいきそうなら部下として働くでしょうねぇ、再就職先をどうするかはともかく。

鷹山の才能があれば新たな事業仕事も成功させるでしょうし、あの時に導示 を辞めたのは実は良かった事だったわけですし。

語りだすと尽きませんね。
DVDもしっかりと予約して買い続けてるんですが(まだ2巻までしか出てませんけど)第3巻は栞が男を襲ってなにしてたりして、最終的に結晶化しちゃう話が入ってるのか…… 栞とノーラはマジで良かったと思います。けど、彼女達はあくまで傍流ではあるので扱い的にはあそこまで…… 残念ですけど、余計な事をして本筋が描けなくなることは本末転倒ですものね。

まりあの見た幻であっても玲奈さんが出てきたのもまた嬉しかった。
台詞もあったしね、話したのは雅音だったんだろうけど。

そうそうOPがXTCに戻ったのは本当に良かった!
本音で書きますと、DVDをお金を払って買ってるのに、あのぶっちぎりで本編と合っていない。曲名も覚えていないし、録画したものを見る時も完全にすっ飛ばしてるアレ。金払ってまで見せられたらたまんないぜ、とか思ってるんですなこれが(苦笑) 出来ればDVDにはOP変更後の巻であってもXTC入れて貰いたいです。チャプターメニューから入って見始められるようにして貰えれば、なかったことにして…… そこまで毛嫌いせんでもといったご意見もございましょうが。モチベーションを下げる要素は、ネ。どうせDVDでも見ないで飛ばす人が少なくない気もするし……

まぁ無理でしょうね。素直にAパートまで飛ばします。

私の満足度はかなり高かったんですが、皆さんはどうでしたか?
願わくば、皆さんの心に素敵な宝が届けられたのであれば幸いです。

それではスタッフの皆様、お疲れさまでした。そして有り難うございました。本スタッフの次回作も期待しております!!

ウィッチブレイド -WITCHBLADE-公式 (http://www.witchblade.jp/
ウィッチブレイド公式ブログ
GONZO 作品一覧 -ウィッチブレイド-
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posted by みやびあきら at 21:00| Comment(7) | TrackBack(0) | アニメ・ゲーム・コミック感想&NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
色々と足りない部分はありましたが、スタッフのテンションや愛が伝わってくる作品だったと思います。
やはり、人物主体の丁寧な語り口が良くて、低調だった作画がブレイブストーリーの終了に伴い向上してからは、声優の好演もあり、とても良質の作品でした。OPの変更〜最終話のAパートまで、本当に見事だったと思います。

ただBパートで失速し、投げ離した感じや、続編も作れるかな?終わりでも文句はでないかな?といったテンションや愛ではない、日和見といったものが首をもたげてきました。色々なしわ寄せを最終Bパートに全て詰め込んだかのように。

未回収のしっかり立っている伏線が沢山あるのに、西田主任を執拗に描く不思議。お話が大きく絡むかどうかは微妙ですが、漫画(丈琉)の人気が高まればそちらも映像化するでしょうし、別の思惑があってのことだろうと思います。しかしそれは、作品がまとまる瞬間をぼやかすわけで、その評価を低く付けることこそ一視聴者の作品への愛として返したいです。

アニメ作品としては幕を下ろしましたが、ノベルズでもコミックでも、アニメで描けなかったものを見せて欲しいと感じる、それだけのポテンシャルを持つ作品だったと思います。
長々と失礼しました。m(_ _)m
Posted by ぶいにゅ〜 at 2006年09月23日 22:15
お久しぶりです。とりあえず納得できる終わり方かと思います。が!せめて後1話あれば傑作なのに…というのが正直な感想です。
斗沢達の出番が少なく、あおい達もキャラとして惜しい。特に彼女達はもっと早く登場してれば……。
キャストの方では能登麻美子さんの演技力に感服。自分より娘の身を案じる鬼気迫る、優しい母の心情表現が秀逸でした。
今期も残すところわずか、個人的にゼーガ、うたわれに期待、贔屓していますw
Posted by 通りすがり at 2006年09月24日 23:34
>>ぶいにゅ〜さんへ。

私はDVDで第1話を見直したときに、あの過去の時点で、ウィッチブレイドに寄生された時点で彼女は死んでいた。
その完全な死は近い将来に予定されたものと感じたんですけど。
こう過去の話を見直したいた分、勝手に覚悟が出来ており、最終回もかなり受け止められるものとして満足できました。

確かに足りない部分が多くあり、残った物も多かったんですけど。
まりあたちに関しても、最初から興味が薄かった。きっと彼女達は活躍しない、出来ないと考えていたこともあって……

西田主任に関しては敵対する秘密を知る者、影響を与えそうな者として処分されちゃったのでしょうけど。
そうですねぇ、その辺りについても感想を書けると良いのですが。

原作、原案としてのウィッチブレイドとは全く違う路線として作られ。
またウィッチブレイドを消去することは出来ない相談。そんな野暮なことも考えちゃうのは良くないかもしれませんが……
念頭において、見ちゃった管理人でした。


>>通りすがりさんへ

大きく全体的な見方をすれば傑作になり損ねたアニメではあったと思います。
26話、欲しかったですけど反って蛇足になったやも知れません。
本当に見せたいものから外れた部分を描くのは難しいことではあると思いますが……
欲深い視聴者としては、その欲求を満たす為に。
XTCを感じる為に貪欲なことであります(^^;)

ゼーガペインはどうなりますかね? うたわれるものは原作ゲームがあってのお話ですからきっちり終わるとは思うのですが。
ゼーガは予想がつきません。
Posted by みやびあきら at 2006年09月25日 00:00
>>みやびさんへ

私もまりあに関してはそうでしたけど、玲奈が退場する回で印象が変わりましたね。作品内で子の立場を象徴した、まりあ、古水、そして梨穂子の3人の中心にいたわけで、最後は梨穂子と絡んでこそ映えるキャラだったように思いました。

>>通りすがりさんへ

ウィッチブレイドはハマリ役が多くて、その中では能登さんはどうしても、新しい引出しを開けるのに苦しんでいるのが聞き取れてしまい、相撲で言えば敢闘賞かな、と一意見を。
その点でいくと、ち〜んはホント見事だったと思います。(真面目に
まあ比較すること自体、無茶があるわけですが(笑
Posted by ぶいにゅ〜 at 2006年09月25日 23:29
まりあに関しては母親を殺した時点で‘囚われてしまった’と感じたので。
彼女が今後何をしても超えられないモノを多く生み出してしまった気がします。


この作品で描かれた「消失」した人間や存在に関しては、本当に僅かな違いで結果が大きく変わった面もあったかと。
Posted by みやびあきら at 2006年09月27日 00:00
小者化してしまった、ということですな。ダイの大冒険のハドラーのように、ボスとして立ち直らせるには手間がかかるでしょうね。
ただこの作品は、信念を有した強力なボスをそれほど必要としてない構成で、ニュースを騒がす若者像、親子像を対照的に描くことの方が優先されていたのかもしれませんね。
Posted by ぶいにゅ〜 at 2006年09月30日 00:19
そうですね、間違いなく「母と娘の物語」である部分を中心に据えた構成だった思います。

XTCな部分と戦闘、その他。
相性的に難しい部分は、正直宙ぶらりんではあったかなと思いますが。
DVDの特典インタビューでセクシーな部分に関して松風さんがせっせと営業トークしてたのが、ある意味微笑ましくもあり(^^;)
Posted by みやびあきら at 2006年10月05日 00:00

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