音声記事だったりします→エルフェンリート_08.mp3
相変わらず精神的にキツイ内容なのだが作品としての魅力は高く、毎週覚悟をしてから見続けています。以前にも書きましたが、最終回如何によってはDVD購入計画を妹と相談するくらいに評価しております。
今回、今まで人が殺されてきた痛みや怖気とは違ったものを感じることになったシーンがありました。例の施設でのイジメのシーンでございます。子供だからこその残虐さってまさに‘無邪気’の字面から私が受ける印象のままです。本来の言葉の意味ではプラス・マイナス両方を持っており、どちらかと言うと「あどけない」「悪気は無い」ような意味合いが強いと思いますが、その悪気が無いからこそ‘悪’や‘邪’をいとも容易く成せるのですよね。「邪気の無い邪気」こそが無邪気の一面として紙一重で存在するのです。
幼児時代(実年齢は不明ですが)のルーシーに対する差別やイジメ…… もう嫌なものを見てしまいました。更に子犬に対する仕打ち! でもこの展開は現実にもありそうで…… そう、ベクターを駆使して殺戮を行うような事件はおよそ身近にも歴史上にも心当たりは無く、また起こりえないフィクションだと感じている為に、残虐描写にショックは受けても、意外と心のダメージは少ないのですが。マユちゃんが義父(糞畜生野郎)受けていた性的虐待や、わん太の元々の飼い主らしい人間が浴びせかけた酷い言葉。そして今回の子供たちのイジメや裏切り、そして子犬虐殺…… そうこれは考えたくないけれど実際にこの世界で起こっていそう、いやもっと酷い事が起こってるだろうと言う事が瞬間的に想像できる為に、物凄い不快感と‘怒り’や‘憤り’を見ている私に生み出しました。
それは本能的な反応で、理性で懲罰行動を抑えることが出来たとしても心の中では報いを受け無ければ納得できない。だからこそ放送ではカットされていたようですが、子供たちに対してルーシーが反撃したであろう行動も「当たり前のこと」「報いを受けて当然」と感じてしまうのです。そして業が深い事に「溜飲が下がる」のですよ。ハムラビ法典の有名な一説こそが人間の根源的思いを正しく表しているかのように……
さて、この話は語りたいことも多いのですが一旦締めまして。にゅうみたいな可愛いルーシーが見られたり、コウタとの過去の出会いが生み出した物がいよいよ明かされ始める事への期待。角沢長官の真意や白河の心の中でどう言おうともその行動は保身じゃん! な行動の数々。ナナと蔵間室長に幸せは訪れるのか? 今度は35の投入ですか!? ユカとルーシーとコウタの三角関係の行方などなど。
あかん、本当に面白い。別に変なシーン見て喜んでいるのではなく、人間の根源的な欲望や渇望。野望、失望、希望や願望…… そして絶望。望むものは何なのか、また望みは叶えられるのか? 注目の一作ですね、これは。
エルフェンリート elfen lied #エルフェンリート_08
トラックバック概要:明らかに残虐シーンの一部がカットまたはマスキングなどの処理をされていましたが。……でも実際に精神的にくるのは残虐映像よりも心無い行動そのものな気がします。
2005年05月24日
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