2007年06月14日

ぼくらの 第9話「家族」第10話「仲間」

ダイチナカマのエピソードは1話に纏められちゃったのね。

何と言うか監督のブログをそれほど熱心に見てはいなかったので(一応存在に気が付いた時点で過去ログからざっと読んで、今回の事で最初から読み返して)気が付いたら現在のような状況に……

自分はアニメを見て「ぼくらの」が気になって。それは「好き」って言い方でも良いだろうし、違うとも。気に入った、気になった、とにかく惹かれる、魅せられるものがあったので原作単行本を取り合えず既刊分を揃えて。でも読むのはアニメが終わってから……

結局、第10話「仲間」を見終えた後に辛抱出来ません! と1巻から6巻を一気に読んだんですよ。

で、ですね「なるたる」はアニメしか見た事が無いのですが、相当な覚悟が無いと原作は読めないだろう。おそらくは自分の経験、学習された事から導き出される思考、身に付いた嗜好、それらにはかなり合致しない、それどころか相容れない部分が大きいだろうと……

そんな思いを強く抱いていたので「ぼくらの」の原作もどうなるのかと心配しながら読んだのですが……

確かに自分とは相容れない部分を感じはしますが、読み易く、また作家の言いたい事、その方向性など納得の出来る、はっきり言ってこれはもっと多くの人に読んで貰っていいんじゃないかと。先入観でエログロなんじゃないかと思い込んでいた自分を反省しつつ、続きが読みたい、最後に待つものが何なのかを知らないままでいるのは嫌だ! そう今では強く思っております。

森田監督からしたら自分のようなアニメ版の「ぼくらの」も好き、原作も好き。ちなみに一般的なゲームも好きなのでゲーム脳と呼ばれる人間でしょうし(これは「ゲーム脳」って一括りにしちゃう人とは相容れない考えを自分は持ってますけど」)アニメでトラウマ作ったこともあるし、ゲームでもトラウマ。映画だろうとドキュメンタリーだろうと、フィクション、ノンフィクション。実生活であってもトラウマ持ってますけど、そんな様ざまなことでショックを受ける、受けたことがあるのは理解されないかもしれない人間。

私は人間同士や、その生み出すもの、生じる事柄に対し「共感」は出来でも「同感」はあり得ないって考えの人間です。同じく感じることは違う人間同士だし、同じように感じたってのもどう同じようだったのか。違っていても共に感じることなら出来るから、その共感した感じが、自分の、相手の理解している範囲、認識上での近い遠い。分かり合える、分かり合えたよりも、分かり合ったように感じた、認識した出来たってあたりが……

脈絡が無いですね。
監督のブログに関しては、読み返してみると、そうかこの事が現在の状況に確かに繋がっていると私なりに理解できる部分が多いのですよ。でも難儀な話です。明らかに原作者の鬼頭さんとは相当に違う方向で考える、受け止めているのが森田監督なんだもの。

例えば「ぼくらの」3話によせてにある。
> 鬼頭さんにそのへんのこと尋ねたことがあったのですが、すると
>「ロボットアニメの主人公たちは、大きなロボットに乗って活躍して、いい思いをするのだから、命のひとつぐらい差し出すべきではないだろうか」
> というようなことを話しておられました。
とあります。

これはどう受け取るかによるのですが、いつか人は必ず死ぬのだから死ぬ前に何か凄い経験が出来るのならば「死」を受け止める覚悟するって人はやはりいると私は思うんですよ、年齢に関わらず。例えば月に行ける、月面着陸の経験が出来る、もっとあれで木星回ってこれるよとか言われたらとか。アイガー北壁に挑む人の心境ってどんなのだろう? どうして北極、南極を単独で歩いて横断とか冒険を…… 極端な例ですけどガンダム好きで本当にそこにガンダムがあったらどうするよ!? とか。

森田監督はそれに対し。
> なるほど、これは分かる話なのですが、ストーリーの中で、子供たちがその運命を受け入れる動機にはなりません。命と引き換えにしてまで、そんな力は欲しくない、と考えるのが普通だからです。
あの中でその事で運命を受け入れる子供が居ないだろうってのは私もそう思います。家族の為とか、我々の地球の為とか大小では測りきれないとてつもないものを背負わされてしまっての…… でも普通と普通でない線引きはどこでするのか? 監督の線引きと実際色んな人が居る場合「普通」って人によりけりですし。

なので第9話「家族」のダイチは分かりやすい、非常に妹、弟。失踪した父親のこと、面倒を見てくれている伯父さんのこと。彼の覚悟や、まつわる話は私もベタと感じますけど、だからこそ良いとも感じるわけで。奇を衒わずに真正面からそのまま見せた方がじんわりと染み入るように伝わり残るもんだったのだろうと。

「ぼくらの」9話によせてを読むと、スタッフに賛成者が居なかったので加えなかった部分について書いてありますけど。ああそれをやっていたら全体的な流れも変わってくるだろうなぁ、それをダイチにさせるくらいならば、他の誰かにして貰った方が、せめて……

俺はオトナか?のエントリーを読むと原作とは相当変えてくるのはやはり予定通りであっただろうと読める(今は特に)

スタッフの起承転結 その1からずっと読み進めていってスタッフの起承転結その9あたりで「悪意」の辺りを余計なことをして深読みすると。

原作の「ぼくらの」にある、大人たちの悪意、世界情勢から生まれている子供達が追い詰められる悪意、子ども自身から生まれる悪意。そもそも作家の物語の進め方、根本的な設定から感じるものを悪意と受け止めてしまったら。

それが「悪意」であるのかそうでないのか。結局はこれも受け止める側の認識だから、第10話の原作部分から監督が受けた何かは「悪意」と呼べるものであったのかも知れないと自分が感じたとき。だからあそこまで変えてきたのだろうか? でも「ぼくらの」10話によせてに書かれている監督の唱える「リアリティ」これに関しても過去ログからずっと読み返していると監督の考えるリアリティとそうでないもの。妥協点と妥協できない点。これらを繋げると認められないのだろうと受けて側も理解してみる。

だけれども原作にある部分で放送コード、自主規制的に描けない部分があるとしても、そこを削ったか! なのに削った部分に繋がるところもアニメで入れているからそれは違う意味合いが強く出てるのでややこしい、または理解するのが難しくなってしまっているんじゃない!?

でも原作世界の日本は我々の住む日本じゃないし、アニメでも違うはず。だけれど監督の考えるリアリティにある根本は監督が今住んでいる日本で監督のメンタリティに基づくとって事だとああなる。
>この原作の半井美子にリアリティなし、です。

>この美子さんのような、知性もあり美しくもある日本人女性が、売春をやる必要はないという結論が出てしまうというわけです。
その考えは理解できるけど、でも人の多様性からしたら絶対ってのは無いし。やる必要が無いことと、実際やっていることは必ずしもイコールじゃないんじゃないかと。必要の無いことでもやってしまう事ってありますし、犯罪行為にしたって必然性だけでは語れない。何でそんなことをしたんだ!? しようとするんだってのは実際問題あるだろうし。それを言ったら、ナカマが体を売ろうとした意味づけはアニメでもあり得る部分は感じましたけど、原作に比べると根本的な部分を変えているのでその意味が希薄になってしまっているのがなんとも。ナカマの動機云々よりも原作の母親の在りようを否定する部分に重きを置いた印象を受けてしまう。

う〜ん好意的受け止めると、監督は本当に子供達を全てに置いてではないかもしれない、全員じゃないかもしれないけど最後、アニメとしての終わり方で救おうとしているのは確かなんじゃないかと。いや本当にそうなんだろうと感じる。

だから原作での重要な部分や台詞を削除しているのは、その後の子供達の物語を用意しているから、原作のように完全に子供達が死んだ、居なくなった後の展開、エピソードに繋がる演出はカットしてるのかもしれない。アニメでナカマがいじめをしている連中に振り上げた手(拳)の意味が原作の「半井摩子」編では相当生きている、あそこにもここにも繋がっていて結んでいるんだけど、ナカマがもしもこれから助かるのならそれは別の話に繋がるってことなのか…… も。

模範的な少女だからこそ振り上げた手を振り下ろせなかったところから始まる物語性。ああ本当に難しいよ、これって。

でもね、演じていた井口裕香さんやOP、EDを作詞作曲し歌っている石川智晶さん達と監督の受け止め方の違いの大きさはかなりあったって事は分かってしまった。

負けました における。
そう理屈っぽくなる前に、そばにいる女性、同年代か年上、少なくとも恋愛を経験している大人の女性に、このチズの恋愛観に共感できるか、聞いてみてください。通用しないはずなんですけどね。
監督、共感できること、通用しないことと、実際にそういった女性が居る可能性や、居た場合のことは違うと思うんですよ。どうしようもない男を好きになってしまう、周りが言っても現実を見ても目が覚めないってケースはゼロじゃないんじゃ……

とにかく思わぬ展開を現実世界で見せてしまった「ぼくらの」ですが、本編の感想を書こうにも知ってしまった様々な事柄に縛られている視聴者としては。ってどっちも好きなんでアニメも見続けるとしかいえないのですが。

ああもういいよ! 俺の負けで。全部俺が悪かったからそういうことにしとけ!!

なんて台詞を家族とのケンカで何度か発したことがある俺の場合は(苦笑)
妹から、あんたはまたそう言う! と受けられる事は分かっていても、もうこの状況を打ち切りたい時に捨て台詞のように……

人間って、だから面白いって事なんだと思うんですけどね。面白くないことも当然あった上で発言してみます。

そうそうアンインストール昨日届きました♪
予約したのは自分ですが、妹が購入する担当に割り振られました?のでまだ聞いていません。うがぁ、早く聞かねば!!

P.S.「仲間」サブタイトルの意味が薄まっている事へ不満を感じている日が少なくないのだろうな、と原作を読んだ後で感じました。

ぼくらの:アニメ版公式サイト
TOKYO MX *アニメ「ぼくらの」
森田宏幸のブログ #ぼくらの_09 #ぼくらの_10
ぼくらの 1 (1)ぼくらの 1 (1)
鬼頭 莫宏

ぼくらの 2 (2) ぼくらの 3 (3) ぼくらの 4 (4) ぼくらの 5 (5) ぼくらの 6 (6)

by G-Tools
4091883729ぼくらの 7 (7)
鬼頭 莫宏

小学館 2007-07-30
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
アンインストールアンインストール
石川智晶


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

ラベル:ぼくらの アニメ
posted by みやびあきら at 16:00 | TrackBack(1) | アニメ・ゲーム・コミック感想&NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック

レビュー・評価:ぼくらの/第10話 仲間
Excerpt: 品質評価 33 / 萌え評価 16 / 燃え評価 5 / ギャグ評価 3 / シリアス評価 31 / お色気評価 3 / 総合評価 16<br>レビュー数 80 件 <br> <br> ナカマの母親には体を売っているという噂..
Weblog: ANIMA-LIGHT:アニメ・マンガ・ライトノベルのレビュー検索エンジン
Tracked: 2007-06-27 11:32