土方の型に嵌らぬ殺しの剣の凄まじさ。沖田の天才が振るう剣とは違う鬼が振るう剣の冴。
これは出来る事ならば一度ちゃんと本編をご覧頂きたいですねぇ、良い仕事でした本当に。
勿論、不満な点はありますし(贅沢視聴者ですから)画面も4:3じゃなくて16:9のワイド画面ならば二人の距離感の絵コンテの切り方も変ったろうなとか。もっと予算と時間があればどれほどのものになったかを考えると悔しさもあります。
テレビ東京ではどうやら剣による傷(出血も含む)はある程度許容されるようですが、銃による傷・出血は規制が厳しいようです。
今回も土方が官軍の銃撃を受けるシーンは肉が爆ぜたり血飛沫を上げる事が出来ない中で特徴的な効果でそれを表現していました。出来ないのならば出来る表現方法で最期を演出してやろうという意地を感じました。表現の規制は大反対ですが、この演出は上手かったです。これまたGJ!!
ちゃんと三部全てを見続ける事が出来たのは原作ファンとしても嬉しかったです。良し悪しがはっきりしていたアニメーションでしたが、見終えた後の私の心は中々に穏やかであり、これは今期のアニメでは今のところ一番かも知れません。トータル評価とはなりませんが、やはり視聴後の満足感は重要だと考える私にとっては「修羅の刻」の最終評価は上がると思います。勿論、どこから上がるかは別にして(^^;
さてさて以下は原作を知るものの書く、ネタバレな内容ですので、読み進める前に一呼吸置いてよくよく判断してから読む読まないをお決め下さいませ。
原作は既読である訳ですから、二人が何を語り何をして最期を迎える者。又、去り行く事で未来へ繋ぐ者。分かってはいましたが、それでも見入ってしまいました。
前回は蘭と出海の微妙な関係に細波を立て、今回も「修羅の刻」「修羅の門」両方を知る者であれば想像は付くでしょうし。いえ、原作を知らずにTVアニメだけの人でも見当は付いた事でしょう。
でも弟の話が出ましたよね、出海の口から。嗚呼!! その事を出されると期待してしまうじゃないですか〜〜〜〜。
兄から変わり者と呼ばれていましたが、そうかこの時15歳でしたか。私が門・刻に出てくる陸奥の中で一番好きな陸奥。正確には兄の出海が陸奥圓明流を継ぎましたので正当な陸奥ではないが、もっとも陸奥であり陸奥でなかった男。その名は「陸奥 雷」最高の男ですよ。
いや本当に前々から言っていますが陸奥 雷の話が見たいです。でもとてもTVで放送できない内容だと感じていますので、今回のアニメ化決まった時にも無理だろうとは正直思っていました。で、やっぱりそれは叶わぬ夢だったのですけれど、このスタッフの手腕ならば映像化出きるよと思っちゃったんですよね。夢を見せられちゃったんですよね。
くそ〜〜、こんな気持ちにさせられるとは。スタッフを別の意味で恨みます(逆恨みですよ、それは)以下は更に激しいネタバレなので注意を!!
出海が海に出なかった、坂本龍馬と描いた夢を例え出海一人でも実現させる事は出来なかったじゃん。と、今回の風雲幕末編をご覧になった方はお思いかと。
ええ、それはその過酷な運命は弟がですね出ちゃいますから海の向こうに。雷の相手は敵は歴代の陸奥が経験した事の無い修羅の道行きですから。アニメ化は色んな意味で難しいと思うので、せめて原作を読んで頂くなりして最初に海に出た陸奥の物語をご堪能下さい。…弟、気になるでしょ。
それから土方を倒した技を始め陸奥の技や奥義の数々に関しましては現代が舞台の「修羅の門」をお読み頂くとよく分かります。当たり前ですが陸奥が編み出した技の数々は確実に現代の陸奥に伝わっております。ええ、おそらくは歴代の陸奥最強(天才ってこと!?)にして最期の継承者陸奥九十九に……
#修羅の刻_26 TV東京よ!サイト消えてるじゃん!検索タイトルからもサイト内検索でも消されてるよ!!!
観たいですね♪ 僕もあの話が一番好きです。
他の陸奥達とは闘う理由が違う。“戦い”ではなくて“闘い”。
本編でニルチッイ大婆が九十九に抱き付くシーンは涙ちょちょぎれます(T^T)
【西郷四郎編】
これも観たい。話の展開は地味ですが、武術を少しでもかじった人なら楽しめる話です。
この話を観た後だったので、アテネオリンピックの日本柔道の活躍は感慨深いものがありました。
講道館柔道で山嵐。体格による力勝負で無い技と技の攻めぎ合いは地味ながらも見応えがありそうですよね、アニメでも。
ニルチッイと九十九の邂逅は待ちに待ったものでしたからね。門と刻が確かに繋がった瞬間でした。
ああ雷〜〜〜〜(T-T)